2016年度の実績

こちらのページでは過去に行われた例会のご報告をしていきます。

2017年2月例会のご報告「地域におけるひきこもり支援と親の関わり~家族ができる福祉サービスを知る~ KHJ本部所属ソーシャルワーカー深谷守貞氏の講演」

日時:2017年2月5日(日)13時~17時
内容:KHJ本部所属ソーシャルワーカー深谷守貞氏の講演
1月に続き講演会を行いました。深谷さんは33歳の時に難病を発症、これを抱えての闘病中にひきこもりも経験した元当事者。KHJの居場所に参加したことで社会参加に繋がったとのと。

このような経験に基づき、社会参加に至るまでの社会制度(資源)の活用についてお話しいただきました。この中でひきこもり中の当事者の気持ちを具体的にお話しされましたので記します。

ひきこもっていた時の気持ち
・幻覚や妄想で一日を過ごす苦しさ
・生きることも死ぬこともできない――ただ自分を責めるだけの日々
・実家に世話になるやるせなさ、シャワーやトイレの水を使う後ろめたさ

ひきこもっていた時の家族の関わり
・父は腫れ物に触るような扱い
・母は過干渉 3日に一度は手紙を書いてくる

社会制度(資源)にかかわろうとしたきっかけ
・母の手紙が止んだ――「自分が何とかしないと」の思い
・通院(精神科)を止め、向精神薬の服用が止み、幻覚が頻繁に出なくなった
・部屋にFAX付き電話があった――これが外部に繋がる手段となった

この他、相談機関としての社会制度、福祉サービス、公的な就労支援機関、経済的な支援・生活困窮に関わる制度等々、極めて具体的に語られました。今回はひきこもり体験者が、ひきこもりから社会参加に至るまでを赤裸々に語る体験発表会でした。配布資料も充実した内容ですので、今後の例会でも配布したいと思います。
(参加者20名)

 


 

2017年1月例会のご報告「ひきこもりへの~クリニックでの取り組み~ 雷門メンタルクリニック院長 伊波真理雄先生の講演」

日時:2017年1月15日(日)13時~17時
内容:雷門メンタルクリニック院長 伊波真理雄先生の講演
伊波先生には、これまでもご講演頂いており、今回はアルコール依存症の方々が社会復帰の為の集団ダルクを作り、全国に広がりを見せているお話をユーモアを交えてお話しいただきました。

また、この話を基にひきこもりにおける家族対応の要点も分かりやすく伝えてくださいました。アルコール依存症とひきこもり、一見 共通事項の無さそうな現場からのお話しではありましたが、様々思い至る時間でした。先生のお話を掻い摘んで記してみます。
・人と出会う機会を取り戻す支援
・見守りは、慰めと励ましのバランス
・薬物治療はドーピングに過ぎず、コミュニケーションによる自己成長を重要視
・毎日続けられる能力を確認し新しいアイデンテイテイーを作る
・対応のマナーとして「上から目線」はダメ
・相手を尊重することで、自分も尊重される
・他人の評価を恐れず
・プライバシーを守り、うわさ話や議論を避ける etc
(参加者 30名)

 


 

2016年12月例会のご報告「忘年会」

日時:2016年12月4日(日)16時~18時
内容:忘年会
いつもの例会場所の十思スクエア近くの中華屋さん「江蘇飯店」で忘年会をしました。いつもと趣を変えた雰囲気でおしゃべりに興じました。
(参加者16名)

 


 

2016年11月例会のご報告「家族懇談会」

日時:2016年11月6日(日)13時~17時
内容:家族懇談会
カウンセラー吉田壽生さんを囲み、日ごろ家庭内であったいろいろな悩み事を者全員で話し合い、気づいたこと、問題点などをみんなで共有し、話し合うことで また元気をもらいました。
(参加者13名)

 


 

2016年10月例会のご報告
吉田壽生氏講演「癒されたい心」

日時:2016年10月2日(日)13時~17時
内容:顧問カウンセラー吉田壽生氏講演
4月例会の「いじめ」の話や、10月の「児童虐待」の話は「ひきこもり親の会」に何の関係があるの?と思われる方が多いと思います。実はこれらの問題の中に親子の重要なキーワードが隠されているのです。と、吉田さんは仰いました。今回はその「重要なキーワード」について、心理学者E.H.エリクソン(独)の下記 心理的発達論を引用して、子どもの心の発達とその時期の大切さについてお話しいただきました。(子どもの心の発達 概要)

乳児期 出生~1歳
母親と一つの共同体のように行動。母親の存在を確認し、母親に愛されている自分自身を信頼していく。(基本的信頼感)

幼児期前期 1歳~3歳
母親に抱かれ、母親を見つめる範囲で自分の世界を広げていく。(自信/自立の萌芽)

幼児期後期 3歳~5歳
「母親から離れ自立していても、母親が常に自分のことを見守っていてくれる」ことが確認でき、母親から本当に離れていくことができるようになってくる。(自立/第1反抗期)

児童期 6歳~11歳
仲間との出会いを作る。遊びの中で空想的、理想的な自分の姿、可能性を求めるようになってくる。空想、理想の世界からやがて現実の自分自身の力で困難に立ち向かう力を身につけてくる。(自我の萌芽)

思春期 12歳~18歳
「自分は何者なのか」に悩みながら、やがて自分というものを理解していく。身体的にも、精神的にも本格的に子供時代に別れを告げる。(自我の確立/第2反抗期)

日本の諺に、「3つ児(3歳)の魂100まで」というのがありますが、持って生まれた性格は容易に変わらないという意味に加え、幼少期の対応が如何に大事かということを簡単に言い表したものでもあるようです。
E.H.エリクソン(独)の心理的発達論ではこう指摘しています。「思春期に起こってくる様々な精神保健上の課題は、その多くが幼少期の心の発達と何らかの関係がある」。吉田さんの「重要なキーワード」とは、このことを言われているようです。

しかし、それがわかった今 親たちは何を考え、どうすればいいのか。原因(心の発達)と対策(幼少時の対応)の大切さまでは理解しつつありますが、発生した結果(例えば、引きこもり)への対応に親たちは、悩み、苦しみ、必死で暗中模索を続けているのが現実です。とにかく難しい課題です。

(参加者 14名)

 


 

2016年9月例会のご報告
「映画:「わたし生きてていいのかな」鑑賞会」

日時:2016年9月4日(日)13時~17時
内容:映画鑑賞

この映画では「児童虐待、ネグレクトの現実、子供たちが直面している問題、過去の傷を抱えたまま大人になった人たち、そして傷ついた子どもたちを支える大人たちの活動」を描いています。9月1日付朝日新聞の記事によれば、18歳未満の子供への虐待は2015年度で10万3260件、統計を取り始めた1990年度から25年連続で増え続けているようです。

子供の心の中に擦り込まれた“見えない傷”を抱えて、教師、カウンセラー、医師たちに支えられながら何とか成長していく子供たち。私は映画のタイトル「わたし、生きてていいのかな」に、妙に引かれました。この言葉は引きこもりを体験した若者たちからも聞いたことがあるからです。

さて、「引きこもり」の定義として、① 6か月以上社会参加をしていない ② 非精神性疾患 ③ 外出はできても対人関係がない・・・とあります。また、「引きこもり」そのものは状態であって病気として必ずしも治療の対象ではないとも言います。

本当に治療の必要はないのでしょうか。「引きこもり」状態を呈するには何かの原因があるのではないでしょうか。親としては、「何で~」「どうして~」という気持ちで一杯です。

私達の会のお手伝いを頂いているカウンセラーの吉田さんはこう言っています。【4月例会の「いじめ」の話や、今回の「児童虐待」の話は「引きこもり親の会」に何の関係があるの?】と思われる方が多いと思います。実はこれらの問題の中に親子の重要なキーワードが隠されているのです、と。

引き続き10月の例会で吉田さんの講演をお願いしています。皆で子供たちの心の内を勉強してみましょう。(参加者14名)
 


 
2016年7月例会のご報告
「障害年金勉強会」

日時:2016年7月3日(日)13時~17時
内容:障害年金勉強会
講師:松山純子社会保険労務士事務所 所長 松山純子さん

ひきこもっているお子さんの中には、何らかの精神疾患を抱えている場合が多いと言われています。今回は、社会保険労務士の松山純子先生をお招きし、精神疾患の場合に絞り、障害年金の請求手続きについて解説頂きました。ここでは、具体的な手続きの仕方は割愛しますが、講演の中で先生が熱く語られた言葉が心に残りました。「年金の受給は当事者に“希望”“絆”“生きる力”を与えられる・・・それは薬以上の力がある」

講演後の家族懇談会でも、子供が障害年金を受給できたことによって親に「金銭的な負担をさせている」という引け目から解放されて、親に気兼ねなく行動(外出等)できるようになったとの意見が出されました。障害年金は国の公的年金の一つです。ひきこもりのお子さんを持つ親の経済的な負担を軽くするためにも、当事者の精神的負担を軽くするためにも、この制度を活用すべきかと考えます。松山純子先生の事務所はインターネットで検索できます。(参加者15名)

 


 

2016年6月例会のご報告
「精神保健福祉士の仕事とその体験談」

日時:2016年6月5日(日)13時~17時
内容:精神保健福祉士の仕事とその体験談
講師:精神保健福祉士 萱中喜代美さん

精神保健福祉士は、精神的障害を抱えている当事者やその家族のサポートが主な仕事。勤務場所は医療機関、福祉事務所、保健センター、ハローワーク、社会福祉協議会、地域活動支援センター等々。

仕事内容は、当事者の生活支援、就労支援、相談支援が主なところで、要は当事者又は家族と一体となって考え、行動することから始まるとのこと。福祉士の積極的な行動が当事者の行動の動機づけにつながり就労に結びつく実績も多いとのこと。精神保健福祉士の制度が出来てまだ日が浅いが、地域活動支援センターには、必ず精神保健福祉士が常駐しているので是非相談して欲しいと仰っておりました。(参加者12名)

 


 

2016年5月例会のご報告
「会員相互の意見交換会」

日時:2016年5月15日(日)13時~17時
内容:会員相互の意見交換会
講師:顧問カウンセラー吉田壽生さん

吉田カウンセラーを中心に、それぞれのお子さんの状況報告を聞きながら、当事者との対応について話し合いました。元当事者で現在、KHJ埼玉けやきの会でピアサポーターを行っている青山実さんが飛び入り参加され当事者の気持ちを代弁されました。(参加者10名)

 


 

2016年4月例会のご報告
「終わりのないイジメの苦しみ」

日時:2016年4月3日(日)13時~17時
内容:元当事者体験発表
講師:顧問カウンセラー吉田壽生さん及び元当事者 暗気さん(仮名)

小・中・高と壮烈な“いじめ”を体験された暗気さんの体験発表でした。言葉に言えないような“いじめ”に遭いながらも、ひきこもらずに高校まで通学し、卒業されたことに頭が下がりましたが、30歳を超えた現在も“いじめ”が「トラウマ」となって人間不信となり職場関係がうまくいかず、仕事が長続きしないとのこと。

ひきこもりの子供を抱える親の会で、“いじめ”にあってもひきこもらなかった人の話を聞くのに違和感がありましたが、当人の家庭は父親が酒乱で「ひきこもる」場所がなかったという説明に納得。“ひきこもれる人は幸せだ”との話に「ひきこもり」を抱える親として、ある意味、複雑な気持ちもありました。

「いじめとひきこもり」「精神疾患とひきこもり」「ひきこもれる人は幸せだ」といろいろあるなかで、親としての対応は先ず、子供の心に寄りそって、子供の心を理解することから始まるという事を考えさせられました。(参加者15名)

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